はじめは「大東市の空き家を活用し、大東市民を増やそう!」と思いたったのが、このプロジェクトをはじめたきっかけです。
大東市民が増えれば大東市が活気づくし、小学校が廃校になることもない。
市民が増えればシャッター商店街も活気づく!と…。
私たち三住建設は建設会社なので、古い建物を使いたい人のニーズに合わせて改修したり、カッコよくリノベーションしたりすることができる。そうすれば使いたい人が集まり空き家活用をできるのではないかと思いました。
そんな思いで空き家の家主さんや地主さんとお話しているとあることに気づきました。
それは「空き家の活用」とは家という箱を活用することではなく、家という箱の中で生きてきた人の思いに寄り添うことから始まるのだ、と。
家や土地そのものはからっぽの『箱』ではなく、様々な『思い』そのものなんだという当たり前のことに気付きました。
両親や子供の姿、おじいちゃんおばあちゃんとの遠い思い出、
飛び上るほど嬉しかったことや辛い別れなど、家族で生きてきた軌跡がその場に詰まっている。今はもう誰も住んでいなくても家は記憶そのもの…。
思いの深さに程度の差はあれ、何かしらの思いや感情はあるはずです。
だから「ミスミコネクト」の『空き家活用』は単に建物を改修するというプロジェクトではありません。
家主や地主の方の思いを次につなげ、新しくそこで何かしらチャレンジしてくれる人にバトンタッチする。
そうした思いをつないでいくことが私の思う『空き家活用』であり、ミスミコネクトはそのための仕組みです。
そして、ミスミコネクトのもうひとつ大事な役割は、家や場を新しく探している人の思いを応援することです。
人が家を探すとき、それは人生を変えようとするとき、人生が変わろうとするとき。
この大事な場面で、私はその人が次のステージで思い切って前進できる、あるいは挑戦できる場所を提供したいと思っています。
特に女性は一生の間にいろんなシーンに出会います。
結婚したとき、働きだしたとき、子育て、介護など、家族を背景にした様々なシーンがあります。
そんな人生で出会ういろんなシーンを応援したい。
それは家を探すだけ、リフォームするだけでは足らない。
家賃のこと、住宅ローンのこと、相続のこと、融資のこと、税金のこと、法律のことまで含めてサポートしたいと思っています。
新しいことにチャレンジするときは誰でも不安だらけですが、信頼できる専門家と一緒だと心強いと思います。
建築屋である前に、同じ女性としてこの不安を払拭し、次のステージへ安心して進んで
いけるよう応援することがこのプロジェクトの隠れた目的でもあります。
そうした『空き家活用』をすることが私自身のチャレンジです。
家を再生しようとする前に、人が元気に前進しないと!
笑顔をつなぐ、想いをむすぶ、夢をつむぐ。
そこに暮らす人たちの素敵なLifeが途切れないよう、つなぎつづけることを応援する、それが「ミスミコネクト」です。
平成29年12月7日
㈱三住建設 代表取締役社長 有田三千子